全国に広がり木育推進の拠点としても機能するおもちゃ美術館。少し先の話になりますが、2023年春には全国で森林率No.1の高知県にも誕生します!おもちゃ美術館が誕生するのは、ウッドスタート宣言自治体でもある高知県佐川町。
おもちゃ美術館について知っていただくきっかけを作り、今後、多くの地域住民に楽しく参加していただくために、「佐川おもちゃ美術館(仮称)キックオフイベント」がオンライン開催されました。(主催:佐川町、共催:芸術と遊び創造協会・東京おもちゃ美術館)
*「佐川おもちゃ美術館(仮称)キックオフイベント」URL:
当日ライブ配信された動画をアーカイブでどなたでもご覧になれます
イベント冒頭の佐川町・堀見町長からのご挨拶では、これまで町で推進されてきた「自伐型林業」と木育への想いがおもちゃ美術館構想へつながっていること、そして佐川町出身の偉人である植物学博士の牧野富太郎博士の名前を冠した「まきのさんの道の駅 佐川」におもちゃ美術館が一体整備される意義について話されています。
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(抜粋)
佐川町の道の駅は、高知の中心である高知市から、愛媛県の中心である松山市を結ぶ国道33号線沿いに整備する予定で進めております。まわりを山、森で囲まれた「里山の中にある道の駅、一体整備されるおもちゃ美術館」、と捉えていただければと思っています。
「まきのさんの道の駅 佐川」イメージ図
佐川町では、8年前から、自伐型林業による森づくりに取り組んできました。地域おこし協力隊を毎年5人ほど採用して、合計で35名の方に佐川町に来ていただいて、自伐型林業による持続可能な森づくりに取り組んでいます。当初、自伐型林業に取り組み始めたときに、川下での木材利用のあり方を同時に考えなければいけないと思いを巡らせていました。そのときに、「ウッドスタート」のことを知り、その取り組みや東京おもちゃ美術館についても調べ、とても素晴らしいと思いました。こんなおもちゃ美術館が佐川町にあったら、佐川町の子どもたちも大人たちもきっと喜ぶだろう、と考えていました。
あわせて、ここ佐川町では、10年ほど道の駅の話もあがっていました。道の駅をつくるときに、一体的におもちゃ美術館があると、小さな子ども、子ども連れの家族からお年寄りまで、みんなが楽しめる道の駅ができるのではないかと思い、構想を温めてきました。やっといま、道の駅と一体となったおもちゃ美術館の整備が前に進んでおります。佐川町出身の偉人である植物博士、牧野富太郎の名前を冠した「まきのさんの道の駅 佐川」、令和5年春にオープン予定です。ぜひ、イベントをご視聴いただいているみなさんにも、楽しみにしていただければと思っております。
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キックオフイベントでは、東京おもちゃ美術館の多田館長進行のもと、堀見町長、東京都檜原村の林業会社である東京チェンソーズ代表取締役の青木亮輔さんにもお話いただき、林業とおもちゃ美術館がつながる可能性、佐川おもちゃ美術館の目指していきたい姿についてパネルトークも行いました。
山に囲まれた立地であり、高知県産の木材をふんだんに使って建設される道の駅、おもちゃ美術館には、「自伐型林業」も密接に関わることが期待され、子どもたちにとって林業家が身近な存在となり、子どもの目に「かっこいい存在」として映ることで、あこがれの職業になっていく、そんな目指したい姿も話されました。
また、牧野博士生誕の地であることから「植物を大切にする、植物を中心としたまちづくり」とも連動し、子どもたちが幼いときから植物に触れ合う心を育めるような仕掛けをおもちゃ美術館の中にも浸みこませていく、といった構想も生まれています。
具体的な設計に向けたキックオフイベントの様子をご覧いただくと、視聴者の皆さんにもそれぞれのイメージを膨らませていただけるのではないかと思います。
今後、ワークショップやおもちゃ学芸員養成講座等の実施も予定しています。地域の皆さんが楽しみながら関わり、ともにつくる「佐川おもちゃ美術館」に向けて、動き始めています。
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