幼保育園版ウッドスタート
保育園・幼稚園向け「ウッドスタート宣言」とは?
身近な自然を取り入れた園庭、木材を多く使用した園舎内、木育を勧める絵本やおもちゃ・・・。こういった設備を取り入れた保育や教育を推進する施設がどうしても必要です。森林から遠く離れた保育園・幼稚園であって、身近な自然を工夫して取り入れて、ふれあうことが大切なのではないでしょうか。
ウッドスタート宣言とは、自然と近づく知恵を絞り、自然を取り入れる努力をする意思を公式に表明することです。木々や緑と疎遠になりがちな子育ての営みにあって、森の恵みを取り入れ、教員や保育者たちが子どもと自然の架け橋となり、持続可能な健康と環境を志向する―その実践の努力を惜しまないウッドスタート宣言園を私たちは応援していきます。
幼保育園版ウッドスタートの要綱・概要
“身近なこと”、“取り組みやすいこと”から始めるウッドスタートの10の目標を確認してください。
まず、何が足りていないかを確認し、できるところから準備していきましょう。以下、3つの必要項目と、その他努力項目を実施していただくことでウッドスタート宣言園となります。
必須事項
努力項目
1
保育のナチュラリスト・木育インストラクターの
資格を持った人材がいる
木育インストラクター・保育ナチュラリストのそれぞれ資格をもった方が1名以上いること。
「1年以内に取得予定」であればウッドスタート宣言をすることができます。資格を取得することでより専門的な保育を目指します。
2
木育・自然教育の継続的な学びを行っている
樹木や草花、生きものなど、自然の営みに関して、園内にて木育やナチュラリストの素養を身につける研修を行ったり外部研修に積極的に参加している。
3
木育絵本・木育おもちゃがある
自然や木を身近に感じたり、園庭やお散歩での気づきにつながるような絵本や木の手触りや香りを感じる国産材(地域材)を活用した木のおもちゃを取り揃え、十分活用している。
4
環境やからだにやさしい木のお手入れをしている
子どもと一緒に、木のおもちゃや床など木製品のお手入れを適度にすることで、ものの大切さを考えることを十分している。
5
木や自然を活かした遊びや活動を取り入れている
木や自然物で何かをつくったり、感じたことを話し合うなど、保育のなかで日常的に取り入れ、緩やかな持続性を持った活動を展開している。
6
自然を五感で感じられる園庭がある
ちょっとした自然からでも四季を感じ、多少に関わらず、子どもたちが自然を体感できる園庭づくりを日ごろから心がけている。
7
自然とふれあうお散歩へのこだわりがある
森や林が身近になくても、園の近くにある木や草花、そこで育まれる生きものとの関わり合いをもつようなお散歩をしている。
8
園舎やその内装に関する木質化をしている
机・椅子などの家具調度品や園舎の構造、床や壁などの部分的内装の木質化などを国産材(地域材)で取り行っている。
9
木製遊具を使用している
遊具の一部が国産材(地域材)であったり、大型遊具がなくてもベンチやウッドデッキなどに地域材が活用されている。
10
木の箸や器など食育の実践に木を使っている
ちょっとした自然からでも四季を感じ、多少に関わらず、子どもたちが自然を体感できる園庭づくりを日ごろから心がけている。