平成27(2015)年から毎年開催され、今年9月7日(土)に記念すべき第10回を迎えた『森のめぐみの保育環境セミナー』。保育者、学生、製材業、障害福祉、図書館など多様な現場・分野の参加者が集まった今回の開催レポートをお届けします♪
東京都による保育現場への支援は『小さい頃から木と触れ合う体験を積み重ねてもらうことで、東京の山のファンを増やし、森林を大切にする心も育んでいってもらいたい』との想いから始まりました。木を使う意義や森林の価値・役割を理解していただくため木育を推進していくとともに、東京の山をしっかり整備し次世代へ継承していく事が目標です!
東京おもちゃ美術館の多田館長は、セミナー第1回の開催から10年、街の変わり様をみて『木を使うことは特別なことでは無く今や当たり前のことになったなぁ・・・』と感じ、保育の環境でも、もっともっと森のめぐみを取り入れ木育推進をしていく園が増えていけばと期待の言葉が語られました!
森林環境税の活用アイデアとして、園で木製のおもちゃを取り入れるなど、保育者から自治体へ提案してみることも木育の第一歩です♪
▷木育ってなあに?
毎年、初参加者も多いこのセミナーでは、はじめに東京おもちゃ美術館副館長より「木育」という言葉が生まれたきっかけや定義を説明。木のおもちゃで遊び五感や想像力/創造力を養う、木の空間で心身のリラックス効果を得る、自然との触れ合いのなかで命の大切さ考えるなど、多角的な視点から『保育環境の中で考える木育』を紹介しました。
▷東京都木育推進事業について
東京都森林課では、保育園、幼稚園、こども園が行う木育活動を支援してハード面の支援(内装木質化、木製遊具の導入等)だけでなく、森林体験や木育ワークショップなどソフト面の取り組みも非常に重視されていることが伝えらえました。
▷第1部 保育実践報告会
パネリストとしてグリーンヒル幼稚園/秋川幼稚園の池谷園長、世田谷はっと保育園の衞藤園長をお招きしました。山や森林が近い環境の園と都市部に近い園。各々の環境で実施している多様な木育活動を、映像や写真、実体験を交えてたっぷりとご紹介いただき、参加者の皆さんは熱心に聞き入っていました。
園児たちが山にはいり、保育者とともに大木を切り倒す作業を見学したり
保護者の理解も得ながら取り組む木育活動に、驚きや感心の声も!
▷第2部 明日からの保育を、木育を支える人たちと考える
木育に取り組む企業の皆さまをお招きし、川上(山・森林・製材)~川中(建築/内装・販売・加工)などの視点から事業を紹介。川下にあたる保育園や幼稚園とどのように木育の連携をしていけるか討論を行いました。
▷展示コーナー
都民ホール外のホワイエには、新宿区で生まれた子供たちに配布されている誕生祝い品のおもちゃや、登壇された企業が手掛ける木のおもちゃの展示コーナーが設置され、セミナー参加者は、おもちゃやチラシを手に熱心に情報交換をされていました。
木育を通して育まれる子どもの発達や気づき、園の在り方を理解し共に歩む保育者と保護者、幼稚園や保育園の活動に寄り添う自治体や企業。それぞれの知見が存分に語られたセミナー。参加者からは「ぜひわが園での木育活動に活かしたい!」との声が寄せられました!
森のめぐみの保育環境セミナーは来年も開催予定!こうご期待ください♪
▷東京都主催【第41回 木と暮しのふれあい展】のご紹介
【第41回 木と暮しのふれあい展】が、来月10/5(土)、6(日)に開催されます!
東京都が「木のぬくもり・やわらかさ」や「森の大切さ」を知ってもらい、身近な暮らしの中で木を使っていただく機会を提供するために開催され、当法人は10年程前より「東京原木共同組合」さんのブースに小規模な木育キャラバンを展開しています!
当日は、木材に関わる多くの団体が、東京都の木 多摩産材ほか、日本各地の木材を揃えた木と触れ合う体験や木工教室(竹とんぼ製作ほか)を提供しているほか、「木場の木遣(きやり)」と呼ばれる江戸城造営の際に連れてきた材木商たちが伝えたといわれる労働歌など木材に関するイベントも盛りだくさん。キャラクターショーやホルン・太鼓などの演奏会、苗木のプレゼント(13:00~)などもありますので是非お越しください♪
■日 時:2024年10月5日(土)、6日(日)10:00~16:00
■場 所:都立木場公園イベント広場
■入場料:無料
■東京都ウェブサイト
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