岡山県西粟倉村「あわくらトイプロジェクト」

2013年にウッドスタート宣言をした岡山県西粟倉村は、人口約1400人の村です。

面積の約93%が森林で、そのうち84%が人工のスギとヒノキの森です。

そして、村役場の庁舎は村内の木材が、ふんだんに使われています。

※撮影:ヴィブラフォト/浅田美浩


また、「西粟倉村キャラバンセット」を製作するなど、村全体で木育を推進されています。

(東京おもちゃ美術館 監修)



その西粟倉村で、2020年9月よりスタートした「あわくらトイプロジェクト」木育の施策内容について、西粟倉村役場産業観光課の野田奈美さんにうかがいました。



『あわくらトイプロジェクトについて』


  木の伐採事業と保育製品・遊具の製造販売事業をしている、(株)木の里工房 木薫から派遣された講師の指導のもと、子どもたちで木のおもちゃの企画・制作を行うプロジェクトです。

今までおもちゃを与えられる側だった子どもたち(小・中学生)が、幼い子どもたち(0~5歳)の気持ちを考えながら、もの作りの授業を進めることで、人に対する思いやりの心を育みます。

このプロジェクトは商品化を目標としており、小学校在学中にデザインまで行い、中学校に進学したら、技術のカリキュラムで完成させます。

自分たちが制作したおもちゃが市場で販売され、手に取った子どもたちから喜ばれる体験をする。それにより自分が取り組んだことに意義を感じ、自己高揚感を育む効果があると期待しています。

木のおもちゃの制作を通して創発的にアイデアを生み出す仕掛けを備え、学び合いを通して社会性を身につける。これが本プロジェクトのねらいです。



○西粟倉小学校6年生の取組

 総合的な学習の時間である「ふるさと元気学習」の一テーマとして実施。まずは、木のおもちゃが手元に届くまでには、どのようなプロセスを経ているかを学びます。

木のおもちゃを使う(遊ぶ)人のニーズを把握するために、実際に保育園へ、どのような遊びをしているのかを見に行きます。

 (株) 木の里工房 木薫の工場にて製作体験をします。これまで学んできたことを活かし、自分の作成したいおもちゃを考え、デザインを決め、デッサンまで仕上げます。



○中学生の取組

 中学校に進学したら、小学生の時にデッサンまで仕上げたものを完成させます。


 「自分で考えたものを形にする」ことを体感してもらうため、工具の使い方を学び、皆で協力しながら作業を進めていきます。 


子ども達が作り上げたおもちゃは、西粟倉村の木育おもちゃセットに導入され、おもちゃキャラバンや森のおもちゃフェスティバルで使用される予定です。




~ にしあわくらの未来像 ~


 幼少期の思い出は大人になるにつれ、とても曖昧となり力ないようにも捉えられるかも知れませんが、育った環境や、人との関わりといった原体験は未来の地域づくりに繋がる行動を呼び起こす「きっかけ」として大事な要素だと考えています。


 例えば「子どもの頃あの森で遊んだ。西粟倉の木で何かを作って、遊んだ。誰かと関わって何かを成し遂げた。」といった原体験は、大人になってからの選択・行動に繋がるのではないかと感じています。